Bob Dylan "At Budokan" ― 2007/10/03 21:41
今回「私的名盤紹介シリーズ」はボブ・ディランを採り上げることにする。
ボブ・ディランも僕ごときのような人間が偉そうに語って良い存在ではないが、好きなミュージシャンであることは間違いない。好きと言うよりは、自分にとって非常に重要な存在である。
ディランの偉大さは『30(The 30th Anniversary Concert Celebration)』のイントロダクションでクリス・クリストファーソンが語っているように、"the most powerful creative artist"であることは間違いない。63~66年にかけての創作活動は人々の価値観を大きく揺るがした点において驚異的としか言いようがないし、一つのスタイルの留まることのない変化自在ぶりもその創造力の激しさを示しているといえる。
前述の『30』を聴けば分かるが、ディランはポピュラー・ミュージックのあらゆるジャンルにわたって影響を及ぼしている。スタンダードとなった曲も数知れない。カバーされる曲の多さはビートルズに次ぐだろう(といっても統計結果など見たわけではないので憶測です)。同世代、次世代、次々世代のミュージシャン達から尊敬の念を集めているような人は他に思い当たらない。
それだけにディランの全体像を摑むのは非常に難しい。代表作が多いということもあるが、問題はどれもディランの一面しか伝えていないということである。『ブロンド・オン・ブロンド(Blonde On Blonde)』しかり、『血の轍(Blood On The Tracks)』もしかり、『オー・マーシー(Oh Mercy)』もまたしかりである。
手っ取り早い方法はベスト盤を聴くことだろうが、ディランに関してはあまり良い編集盤がないので勧めない。全時代的コレクションをコンパクトにまとめることなど、ディランの場合不可能である。
というわけで僕としてはライヴ盤を聴くことをお勧めする。ディランは代表曲であってもライヴでは常にその時点での解釈で歌っているから、年代の異なる曲でもある程度の統一性を持つことができるからだ。この『武道館(At Budokan)』は僕が初めて聴いたディランのアルバムでもあるのだが、60~70年代の代表曲がバランスよく選曲されていて、なおかつことごとくアレンジが変えられている。ディランが最もポップであった時期ものだから初心者でも非常に聴きやすい。
このライヴ盤で最も重要なのは、ディランがとても気持ち良さそうに歌っていることだ。「エンターテインメントに堕落した」という批判も当時あったようだが、「聴かせる」ということは音楽にとって非常に重要な要素の一つである。難解で知られるディランの歌詞がなんとなく分かったような気になるくらい、この歌唱は説得力があり、必聴ものだと思う。
特にハードロック・バージョンの「イッツ・オールライト・マ(It's Alright, Ma)」はこの曲のもつ攻撃性を見事に分かり易くしていると思うのだが、どうだろうか?
ボブ・ディランについては、とてもじゃないが一回の記事では書ききれないので、今後も折々採り上げていくつもりである。
ボブ・ディランも僕ごときのような人間が偉そうに語って良い存在ではないが、好きなミュージシャンであることは間違いない。好きと言うよりは、自分にとって非常に重要な存在である。
ディランの偉大さは『30(The 30th Anniversary Concert Celebration)』のイントロダクションでクリス・クリストファーソンが語っているように、"the most powerful creative artist"であることは間違いない。63~66年にかけての創作活動は人々の価値観を大きく揺るがした点において驚異的としか言いようがないし、一つのスタイルの留まることのない変化自在ぶりもその創造力の激しさを示しているといえる。
前述の『30』を聴けば分かるが、ディランはポピュラー・ミュージックのあらゆるジャンルにわたって影響を及ぼしている。スタンダードとなった曲も数知れない。カバーされる曲の多さはビートルズに次ぐだろう(といっても統計結果など見たわけではないので憶測です)。同世代、次世代、次々世代のミュージシャン達から尊敬の念を集めているような人は他に思い当たらない。
それだけにディランの全体像を摑むのは非常に難しい。代表作が多いということもあるが、問題はどれもディランの一面しか伝えていないということである。『ブロンド・オン・ブロンド(Blonde On Blonde)』しかり、『血の轍(Blood On The Tracks)』もしかり、『オー・マーシー(Oh Mercy)』もまたしかりである。
手っ取り早い方法はベスト盤を聴くことだろうが、ディランに関してはあまり良い編集盤がないので勧めない。全時代的コレクションをコンパクトにまとめることなど、ディランの場合不可能である。
というわけで僕としてはライヴ盤を聴くことをお勧めする。ディランは代表曲であってもライヴでは常にその時点での解釈で歌っているから、年代の異なる曲でもある程度の統一性を持つことができるからだ。この『武道館(At Budokan)』は僕が初めて聴いたディランのアルバムでもあるのだが、60~70年代の代表曲がバランスよく選曲されていて、なおかつことごとくアレンジが変えられている。ディランが最もポップであった時期ものだから初心者でも非常に聴きやすい。
このライヴ盤で最も重要なのは、ディランがとても気持ち良さそうに歌っていることだ。「エンターテインメントに堕落した」という批判も当時あったようだが、「聴かせる」ということは音楽にとって非常に重要な要素の一つである。難解で知られるディランの歌詞がなんとなく分かったような気になるくらい、この歌唱は説得力があり、必聴ものだと思う。
特にハードロック・バージョンの「イッツ・オールライト・マ(It's Alright, Ma)」はこの曲のもつ攻撃性を見事に分かり易くしていると思うのだが、どうだろうか?
ボブ・ディランについては、とてもじゃないが一回の記事では書ききれないので、今後も折々採り上げていくつもりである。
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